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Showing 20 statements from May 18. 2006. Skip Japanese posts |
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グループD、ポルトガル v. イランのハーフタイム中、NHKのスタジオゲスト 解説の三浦泰年とかいう人が、前半の、右図のようなシーンに関して、ス ローヴィデオを使って得々と「解説」してたんだが、このシーンは決して、 「3人で囲んでくるのをデコが個人技でかわしたので、前線に3つのター ゲットの選択肢が出来たんですね。まぁ結果的にオフサイドにはなりまし たが。」(三浦) というような褒められたものでは無く、「個人技で3人躱したにもかかわら ず、前の3人はDFラインに並びつつぼぉーっと突っ立っているだけなので、 数的優位を利用して相手ディフェンスを組織的に崩す形が出来ず、デコは仕 方なく前線にロングボールを放り込んではみたものの、ボールは大きくパウ レタを越え、しかもパウレタはオフサイドだった。」というシーン、つまり、 「いかにポルトガルが駄目なチームか」という事実を表したシーンでしか無 い。 この三浦とかいう人は、こんなシーンを取り上げて、いかにもポルトガルの 組織的戦術を解説するかのように語っていた訳だが、結局「3人躱したデコ の個人技は凄い」としか言えていない。そんな事の為に、わざわざタッチペ ンまで使って、「ちょっとここで止めて下さい!」とか言う必要無い。日本 の指導者がこんなレベルだから、いつまで経っても日本は強くならないのだ。 …え?三浦泰年は「指導者」なんかじゃない、って?ただの「カズの兄」? …いずれにしても、選手、指導者、ジャーナリストを含めて、日本人はどう にも、ポルトガル語圏選手のプレイスタイルを好きな人が多いが、個人技し か見えない者は、サッカー界から去れ。 そんな駄目なポルトガルも、ミドルとPKで 2-0。対するイランの攻撃も、 お粗末だった。31分には、14番が、ハシェミアンのスルーパスを感じて相 手DFラインを絶妙なタイミングで飛び出すが、ハシェミアンのパスを出すタ イミングがひと呼吸遅く、旗が上がる。まぁ、シュートもポストを叩いたん だけど。42分にはカリミが右ウィングを抉るが、中央を走り込んでくるハ シェミアンに対するパスが後ろにずれる。大事なところでのタイミングが少 しずつ遅く、パスの精度が悪いのは、日本と同じである。 * * * グループE、チェコ v. ガーナに於けるチェコは、ガーナの素早いプレスと ランのスピードに悩まされる。パスカットされることをチェコは恐れている ので、パスが足元足元に行ってしまい、ターゲットの一歩前に出す事が出来 無い。だからリズムもスピードも生まれない。リズムとスピードが生まれな いので、ドリブル突破やロングボールを狙ってしまう。こんな時こそ、両サ イドからの浮き球を頭一発で決められるコレルという存在が必要となる訳だ が。 チェコの多くの選手が、ダイレクトで出すべき時に持ち過ぎ、キープすべき 時にダイレクトパスを出して、チャンスを潰していた。ロシツキーも今日は 良いとこ無し。ネドヴェドは、やはりFWではないので、相手オフサイドト ラップに簡単に引っ掛かる。が、「戦犯」はと言えば、やはりウィファルシ だ。前半3分の1失点目、アサモア・ギャンに通ろうとするパスをカットし ようとダイヴしたのなら、ボールに触らないと。あと、もちろん61分の一発 退場は、不用意過ぎた。主審のエリソンド氏は普段から、退場の1人や2人 当たり前のアルゼンチン・リーグで、「乱闘上等」のガチンコ勝負を裁きま くってる人だから、ファウルの多いこの試合で退場者が出ないといいなぁ、 と思っていたら、案の定、である。 |
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| ガーナの視点で見ると、不正確なミドルぽかすかのイタリア戦とは異なり、 スルーボールをアサモア・ギャンに集めた事が勝因だった。この、3番を付 けた20歳のストライカーは、オフサイドラインとの付き合い方が非常に上手 い。1点目も、2点目のアシストも、ラインぎりぎりの位置取りが功を奏し た。逆に言えば、チェコのラインコントロールが下手だった訳だが。いずれ にしてもギャンは、現在籍中のモデナよりはもう少し良いクラブが欲しがる のでは無いだろうか。FIFA 公式ページのマン・オヴ・ザ・マッチがエシァン になっている事が、とても不思議。 keywords: エッシェン |
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| Kay'n wrote on June 17. 2006, 18:55 GMT | ||
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グループC、オランダ v. コートジヴォワール。オランダ右ウィングのファ ン・ペルシーが上げたクロスをコロ・トゥーレがヘッドでクリアしたりして るのを見るのは、やはりおかしな気分だ。コートジヴォワールは、中盤を見 事なテクニックで繋ぎ、左サイドのバカリー・コネが前線左で良い形で持ち、 パスの出し所を探しているのだが、センターに走り込んでくる選手がいない。 ドログバはファーサイドで浮き球を待ってだけ。マルセイユ時代のドログバ ならこういう時、撃てるポジションへと猛然と回りこんできたものだが。 チェルシーでプレイする2年の間に呆けてしまったのだろうか。 コートジヴォワールが二、三のチャンスを浪費している内に迎えた23分、ゾ コラがファン・ペルシーを倒してファウル。これで得たFKを、ファン・ペル シーが左足、壁の左脇を掠めてゴール右隅に決める。素晴らしいFKである。 ファン・ペルシーは、今大会ゴールを決めた3人目のアーセナルの選手と なった。 この後、せっかくDFラインを上げてオフサイドポジションに残したファン・ ニステルローイを左サイドのバカリー・コネがわざわざ下がってオンサイド にしたせいでオランダに2点目が入ったり、ゾコラのゴール枠角を叩く惜し いミドルがあったり、ロッベンが失笑もののダイヴィングをかまして警告を もらったりしたのちの39分、コートジヴォワールにスーパーゴールが生まれ る。 40ヤード中央でボールを得たバカリー・コネが、罪滅ぼしとばかりに、爆走 ドリブルでペナルティ・ボックス右に回り込み、右足で強烈なミドル。ボー ルは完璧にも、ゴール右隅に突き刺さる。2-1。まだまだわかりませんね、 この試合。 この後、ドログバが愚かにもファン・デル・サールを足蹴にして通算2枚目 のイエローカードを貰ったり、ドログバがドリブルで持ち上がった決定的な チャンスでパスミスしてあっさり奪われたりしてる内に、前半が終了。 後半はコートジヴォワールが一方的に攻め続ける。中盤のコンビネーション の良いコートジヴォワールは再三チャンスを作るが、FW2人が噛み合わない ので、同点弾は生まれない。エブーエも右サイドを果敢に駆け上がって攻め るが、最後のDFラインを突破出来ない。78分には右CKからゾコラがヘッドで ゴールを脅かすが、枠の中に入っていたファン・ペルシーが胸で阻む。 |
![]() van Persie v. Eboue | |
| 試合はこのまま2-1でオランダが勝利し、アルゼンチン共々、ノックアウト ・ラウンド進出を決めた。贔屓目抜きに見ても、両チーム通じて良かったの はアーセナルの選手とゾコラだけ。B. コネのゴールは凄かったが、みすみす v. ニステルローイに糞ゴールを許した罪は大きい。ドログバが役立たずだっ たせいで、ワタクシ的グループC勝ち抜け候補コートジヴォワールのグルー プステージ敗退が決まった。本来の創造的なプレイを代表で活き活きと発揮 しているクレスポと、所属クラブチームから受けた悪影響を代表でモロにさ らけ出してしまったドログバとの差である。もう一度言うが、マルセイユ時 代のドログバは、こんな選手じゃ無かった。ついでに言うと、EURO 2004 の時のロッベンも、こんな選手じゃ無かった。 keywords: コートジボワール トゥレ エブエ |
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| Kay'n wrote on June 17. 2006, 11:58 GMT | ||
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私は予てから、現在のアルゼンチンが世界最強であると主張してきたが、グ ループC アルゼンチン v. セルビア・モンテネグロに於いて、アルゼンチン の強さは、早くも爆発した。グループCは、アルゼンチンにとって、「死の グループ」でも何でも無かった。この試合は、アルゼンチンの20年ぶりの新 たな伝説として、少なくとも今後20年、語り継がれることとなるだろう。が、 この「伝説」にとって、メッシやテベスの登場は、単なる添え物でしか無い。 この日のスターティング・フォーメーションは、コートジヴォワール戦の後 半と同じ、4-4-2 ダイアモンド型。右SHにルイス・ゴンサーレス、左SHに マクシ・ロドリゲスが位置している。 早速、前半の4分、左サイドのマクシ・ロドリゲスから前のソリンを経由し て前線のサビオラへ。マクシはそのまま前線中央に走り込んでクロスを受け、 右足ダイレクトであっさり先制。 16分、残念なことに、ルチョがどこかを怪我してカンビアッソと交代し、 フォーメーションは、コートジヴォワール戦の前半と同じ「3.5バック」に 戻る。ルチョの具合が心配である。 31分、前線左のサビオラが、後ろのリケルメとのワンツーから、中央右寄り を上がってきていたカンビアッソに、スクェアに入れる。カンビアッソ、ダ イレクトに左前方のクレスポへ。同時に、自身はクレスポと入れ替わる形で 中央前に走り込む。クレスポ、ワンタッチの後ヒールで中に戻し、カンビ アッソはこれまたダイレクト、左足でゴール中央上に放り込む(写真)。 先制点といい、この2点目といい、フィニッシュの二つ前、或いは三つ前の パスを出した者が、フィニッシュへの明確なイメージを持って走り、パスを 受けた者が、それを感じている。まるでアーセナルのようなゴールだ。ゴー ルへの鮮やかなアイディアを、複数のプレイヤーが共有している。これこそ が、日本代表に欠けているもの。俊輔!柳沢!よく見とけ!! 41分、右ウィングでボールを奪い取ったサビオラが、中央に切れ込み、ペナ ルティ・ボックス右からシュート。GKが弾いたボールは、クレスポが伸ばし た右足を掠めて左へ。ここに走り込んで来たマクシが、右足インサイドで ゴール右隅へ掻き込んだボールは、ニアポストに当たって、ゴール右ネット に吸い込まれる。3点目。 セルビア・モンテネグロはもう、為す術が無い。64分、捨て鉢になったケ ジュマンがマスチェラーノに両足タックルをかまして、自らのワールドカッ プを終わらせると、勝負は終了。テベスに次いでメッシも登場し、ここから は、アルゼンチンの若者達の個人技ショーである。 78分、左バイライン際を抉ったメッシが左足でスクェアなクロスを入れると、 ファーサイドに飛び込むクレスポが左足を合わせて4点目。84分、中盤リケ ルメから、今度は前線左のテベスに。2人を躱して、ペナルティ・ボックス 左角から右足でゴール右隅に決めて、5点目。88分、中盤のリケルメから、 ペナルティ・アーク付近のテベスへ。クレスポとの交換から、ペナルティ・ ボックス右角のスペースへ。ここにメッシが走り込み、右足インサイドで ゴール中央に決めて、6点目。 既に戦意喪失しているセルビア・モンテネグロから得た後半の3点は、現在 のアルゼンチンの強さの本質では無い。2点目までに見せた、アーセナルの ように美しい、攻撃的調和。非常に計算された「3.5バック」による守備。 これがアルゼンチンの強さの本質であり、これに加えて、南米特有のマリー シアと凶暴さを併せ持ち、いざとなったら若者の個人技が何かをしでかす。 こんなチームに、勝てるチームがあるのだろうか? |
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| ブラジル?ロナウジーニョ?カカ?楽しいサッカー?…ひとこと言っておく と、サッカーは、11人でするものだよ。それから、サッカーの世界の中で、 今日のアルゼンチンの2点目ほど美しく、楽しいものは無いのだよ。 keywords: ゴンザレス ゴンサレス マスケラーノ マキシ |
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| Kay'n wrote on June 16. 2006, 19:27 GMT | ||
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グループA ドイツ v. ポーランドに於いて、負けられないポーランドの集中 力は見事だったが、ドイツはやはり4点取ってもおかしく無かった。4点取 れなかったのは、クローゼとポドルスキーが外しまくったからだ。4年前の 大会ではヘッド専門だったクローゼは今大会、足が上手くなって頭が下手に なっているようだ。 * * * エクアドル v. コスタリカ。コスタリカのフォーメーションは3-4-1-2(or 3-4-3フラット)だが、ドイツ戦で4点取られたせいか、攻撃は前の3人に 任せて、後ろから2列目の4人は綺麗な1列の陣形をほとんど崩さず、必要 に応じて両サイドが最終ラインに参加する、という、一見非常に堅実な戦術 を敷く。これに対してエクアドルは、決して楽に攻めていた訳では無いのだ が、ここぞという機会での精度の高いクロスと個人技で、コスタリカから計 3点をもぎ取った。 やっぱりね、サイド突かれた時に1人が引き摺り出されて中が2人になるよ うなら、3バックは止めたほうがいいんだよ。「サイドはWBが戻ってくるま で放っといて、あくまでも中を3人ゾーンで守る」という昨年のワールド ユースのアルゼンチンみたいな方法を取るか、カヴァーリングの方法論が確 立されている今大会のアルゼンチンみたいな方法を取るか、しかない。まぁ、 「ジーコジャパン」は今後4バックで行くらしいから、もう関係ないかも知 れないけど。 * * * グループB イングランド v. トリニダード・トバゴを観ていると、なんだか FAカップ5回戦あたりを観てるみたいな気分になってくるが、ということは、 例えばリヴァプールとかマンUとかチェルシーを応援するはずは無く、ウェ スト・ハムとかバーミンガムとかレスター・シティとかミルウォールとか シェフィールド・ユナイテッドとかブレントフォードとかを応援したい気分 になってくる、という事でもある。 執拗なマンマークと、コースを切るディフェンスで、ひたすら自陣を守るト リニダード・トバゴに、イングランドは前半、ボールを持たされる。ただで さえミドル自慢の人が多いイングランドなので、引いた位置から撃ちまくる が、枠を捉えないので効果が無い。一方のトリニダード・トバゴ(だんだん 面倒になってきたので、以下「T&T」)の攻撃は、セットプレイの時だけ 頑張る方針である。前半のイングランドの決定的なチャンスは、43分のベッ カム→どフリーのクラウチのシーンのみ。 0-0で迎えた後半、徐々に焦りが見え始めて前がかりになるイングランドに 対して、50分過ぎから、T&Tのカウンターが形になり始めるが、持ち上が る選手が持ち過ぎるので、並走する選手とタイミングが合わない。思わず、 映画『GOAL!』のニューカッスルの監督(スーネスじゃなくて、架空の)の ように、"Pass it! Pass it!!" と叫ぷ私。この時間帯にT&Tが先制してたら、 面白い試合になったのになぁ。 58分、エリクソンは面白い交代を行う。右サイドバックに入っていたキャラ ガーを… …えーっと、NHK スタジオ司会アナの平成4年入局のガキ鳥海貴樹。このリ ヴァプールのディフェンダーの名前は「ギャラガー」じゃないから。しかも お前、「トリニダード・トバコ」ってずっと言ってただろ。「ゴ」だよ、 「ゴ」。いや、これは鼻濁音で言わなくていいから。とにかく、お前だけ じゃなく、キャラガーのことを「ギャラガー」と言い、「ヒディンク」のこ とをいまだに「ヒディング」と言う、固有名詞をうろ覚えでしか伝えられな い放送関係者は、全部まとめて今すぐ辞めろ。この手の間違いは、知識以前 の問題だ。外国の何かを伝えようというのに、お前らアルファベットの綴り 見たことも無いだろ?お前らのその底知らずの怠慢、無関心、無恥には、殺 意を覚える程だ。それから、ゲスト解説の小島伸幸さん。「ウィルコット が見てみたいですね」って言っても、ウィルコットなんて選手はいませんか ら。 …キャラガーを退げて、レノンを右SHとして投入。なんとベッカムを右SBの 位置に下げる。ベッカムからマークを外そうという意図である。流石、エリ クソン。采配上手である。ナンシーと一緒に沢山の試合を観て来たのは、伊 達じゃない。ここでトリニダード・トバゴ(成り行き上、略せなくなった じゃないか)は、イングランドの右を狙えばよかったのに、カウンターは相 変わらず中央狙いだった事が惜しまれる。 69分、マーカーのいないベッカムから、またもやゴール前のクラウチに浮き 球が入り、ヘッドのチャンスが訪れるが、大きくクロスバーを越える。リプ レイを見ると、5番サンチョがしぷとく身体を寄せていた。 このまま引き分けでも十分面白い結果だったのだが、83分、ついに3度目の 正直、ベッカムからクラウチ、サンチョの寄せも空しく、圧倒的な高さから のヘッドが、トリニダード・トバゴのゴールネットを揺らす。これでトリニ ダード・トバゴは力尽きた。ロスタイムには、中盤の足が止まってマークの 外れたジェラードが、お得意の土壇場ミドルを決めて、2-0。それにしても、 イングランドは、こんな試合しかしないのであれば、もうクラウチのワン トップでいいんじゃない?ベッカムにクロス上げさせて、あとはミドルぽか すか撃ってればいいじゃん。アシュリーも、上がんなくていいよ、無駄だか ら。 ひとつ言える事は、トリニダード・トバゴがスウェーデンと引き分けたのは、 偶然では無く、実力によるものだった、という事だ。実力で得た勝ち点1の おかげで、「ソカ・ウォリアーズ」はまだ、グループステージ突破の可能性 を残している。 * * * そしてスウェーデンはこの日もまた、長い時間帯を、焼け付くような焦躁感 と共に過ごした。ボールは互角に所有するものの攻め手に欠けるパラグアイ に比して、決定的なチャンスを何度も作り出したスウェーデンだが、パラグ アイは凌ぎに凌ぐ。 同じくスコアがなかなか動かない試合であるとはいえ、イングランドとか、 対ポーランドのドイツとかとは異なり、観ていて面白いのは、スウェーデン の侵攻が創造的だからだ。引いた相手に対してミドルを撃ちまくるのでは無 く、リュングベリやシェルストレームが… …この人 Källström の名前は「シェルストローム」では無く、アルベッ クAllbäck は「アルバック」では無い。ウムラウト付きの「 ö 」や 「 ä 」は軟母音であり、「オー」や「アー」等の硬母音では無い。が、 「シェルストローム」「アルバック」と表記する者に対して殺意は抱かな い。無知ではあるにせよ、うろ覚えによる表記では無いし、多少の努力の跡 は見えるからだ。「リュングベリ」か「ユングべリ」かに関しては、外国語 のカタカナ表記に関する、単なる方針の違い。 …リュングベリやシェルストレームが頻繁にポジションを入れ替わり、前線 の2人に対するマーキングを外そうとする。パラグアイのDF陣も懸命にカ ヴァーし合い、これに対抗する。特にカセレスは、上背で負けるイブラヒモ ヴィチを相手に、非常によく頑張っていた(写真上)。57分のアルベックの 絶妙な飛び出しは実はオンサイドだった、が、決定的なループシュートを 放った59分のアルベックは実はオフサイドだった。パラグアイは、こんな不 運をも、右サイドバックのカニーサが懸命に戻って、クリアする。 そして88分。スウェーデン右サイドから前線左寄りのアルベックに通った浮 き球を、アルベックは頭で逆サイドに振る。2列目から猛然と走り込んで来 たリュングベリは、「俺が決めてやる!」という気迫に満ちていた。アル ベックも、そんなリュングベリの動きが、よく見えていた。ついにゴール ネットを揺らした、このリュングベリのヘッドには、正直鳥肌立ちました。 リュングベリは、今大会ゴールを決めた2人目のアーセナルの選手となった (写真下)。 |
![]() Julio Cécar Cáceres
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| パラグアイはグループステージで姿を消すが、リュングベリ、ラーション、 イブラヒモヴィチ、オーウェン、クラウチ等と互角に渡り合った26歳のセン ターバック、フリオ・セサル・カセレス(リーベル・プレイト)のことは、 皆、覚えていてね。 keywords: カニサ |
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| Kay'n wrote on June 16. 2006, 12:10 GMT | ||
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グループF ブラジル対クロアチアを観ても、両チームに対する攻略法みたい なものは特に無い。ただひとつ言える事は、クロアチアが勝ってもおかしく なかったし、ブラジルがあと2点取っていてもおかしくなかった、という事 だ。では何故、クロアチアは勝たなかったのか?或いは何故、ブラジルが3 点取らなかったのか?それは、シュートを外したからだ。 日本はこれら両チームに勝たなければいけない。その為には、シュートを外 すな。今からチームのコンビネーションを作り直すことなど不可能。日曜日 までに出来る事があるとすれば、それは、全員がひたすらシュートの練習を する事だ。クロアチア、ブラジルを相手に、チャンスがたった3回しか無く ても、シュートを外さなければ、3点取れるのだから。 * * * グループHのスペインは、4年前の韓国戦に学んで、今度は自分が審判買収 したのかな(写真)。まあ、アラゴネスならやりかねないな。そんな事しな くても、選手のパフォーマンスは良かったのに。あと、NHK 実況担当アナの 町田右。お前はセスク・ファブレガスが登場した時に「青田買いでアーセナ ルに行った」と発言してたが、「青田買い」なんて、アナウンサーの使うべ き言葉じゃないだろ。中途半端な知識しか無いクセに、「協定違反」みたい なニュアンスを持つ言葉を不用意に使うお前はアナウンサー失格だから、今 すぐ辞めろよ。こいつ何年入局だ?昭和62年…俺より1年先輩か。えーっと、 今すぐお辞めになって下さい。そういや62年入局組って、ろくな奴いなかっ たな。62年に入局しなくてよかった。 |
![]() Ref. Massimo Busacca (SUI) | |
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| チュニジア対サウジアラビアの、少なくとも後半は、パスがよく回ってファ ウルも少ない、面白いゲームだった。サウジアラビアの2点は、いずれも自 陣右サイドを起点とし、スペースへのパスのタイミングもランのスピードも 素晴らしい、これぞカウンター!ともいうべき、美しいものだった。サウジ アラビアに対して「美しい」という形容詞を使うとは思わなかった。こうい う攻撃が、なんで日本は出来ないのかな。このままサウジに勝たせてあげた かったが、後半ロスタイムにパワープレイを仕掛けたチュニジアは、中田の チームメイト、ジャイディが頭で押し込み、勝負強くドローに持ち込む。 やっぱりパワープレイ仕掛けたら決めないとな。逆に3点目決められるん じゃなくてな。 |
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| Kay'n wrote on June 14. 2006, 19:09 GMT | ||
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グループGは、アーセナルの選手が沢山登場する組 "Group G for Gunners" である。 * * * 韓国 v. トーゴにおいて、トーゴを応援する理由は、主に以下のふたつ。 一、トーゴにはアデバヨールがいる。二、この組ではフランスとスイスに勝 ち抜けてもらいたいので、邪魔になる可能性のある韓国からポイントを奪っ ておいてもらいたい。もちろん理由は他にもあるけど、それはいわずもがな。 「トーゴの国歌は韓国のに似てるな。キーも同じだし」と一瞬思ったら、な んだあれは。PAオペレータも、早く気付いて音絞れよ。まあ、両国の国歌な んて誰も知らなかったから気付くのが遅れたんだろうけど。だったら、トー ゴの国歌も2回流せよ。ついでに言っておくと、今大会は、選手入場の際の テーマ音楽がオフ過ぎて、イマイチ盛り上がらない。場内では充分な音量な のかも知れないが、放送用のフィードにもディレイかましたライン出力少し 混ぜるとか何とかしてくれ。 この日だけだったのかもしれないが、トーゴというチームは、中盤でパスを 回しながらトップ下のアデバヨールに預け、フィニッシュは1トップの17番 カデル(背中のネームは「M. カデル=トゥーレ」だったが)という、方針の はっきりしたチームである。それはそれで良いし、31分のカデルのミドルは 素晴らしいものだったが、アデバヨールももうちょっと積極的にゴール狙っ てもよかったんじゃないか。位置が低すぎるし。 予想に違わず、試合はファウルの応酬、身体のぶつけ合い、削り合いが続く。 主審のグレアム・ポール氏は普段から、ファウルにはほとんど全て笛を吹く 人なので、退場者が出ないといいな、と思っていたら、案の定、53分、決定 的なシーンでパクを倒した3番が、2度目の警告を食らって、トーゴは10人 に。 GK アガッサは、ロングフィードの精度が高く、ピンポイントで前線のアデバ ヨールに通したりしていたが、ゴール枠の中での反応が悪い。レーマンと逆 のタイプだ。退場直後のFKと、71分に食らったミドルのどちらかは、止めら れてたんじゃないか。 アデバヨールが活躍出来なかったので、いまいましい。いまいましい理由は 他にもあるけど、それはいわずもがな。 * * * このページを継続的に読んでくれている方々には、フランス v. スイスがド ローに終わった事が、番狂わせでも何でも無いことがわかるだろう。 「遅い両SB」か「2DMF」か「ジダン」のいずれかを諦めなければならない 駄目ネク監督は、そのどれでも無く、「2トップ」を諦めた。一方のスイス は、ジュールー、そして、最近当ページ来訪者のキーワード検索数も増え人 気上昇中のギガックスが、ベンチに。 Barthez Thuram Gallas Sagnol Abidal Vieira Makélélé Wiltord Zidane Ribéry Henry Frei Streller Cabanas Wicky Barnetta Vogel Magnin Degen Senderos Müller Zuberbühler 前半6分には、右ウィングのヴィルトールからアンリーに浮き球のクロスが 入るが、例によってアンリーのヘッドはクロスバーを越える。あぁ、この大 会でもアンリーはヘディング要求され続けて苦しむのかなぁ。アーセナルの 試合なんて見た事も無い奴に「いつものアンリーなら決めていたはず」とか 言われるのかなぁ。 リベリーを左サイドに置いたのは良いものの、リベリーは、ちょこまかと動 き回って勝手々々にポジションを変えるは、ボール持ち過ぎるは、で、アン リーもヴィルトールもやりにくそうだ。かと思えば、38分、ゴール前右寄り でセンデロスからボールを奪ったリベリーはゴール前へ突進するが、自ら シュートを撃たず、中央マイナスの位置で様子を見ていたアンリーに、後ろ にずれたパスを出す。アンリーを信頼しているのかしてないのかわからない。 アーセナルファンにとってのこの試合の見どころは、言うまでも無く「アン リー対センデロス」の対決(写真)だが、これは予想通り、見応えのあるも のだった。39分、ジダンからでたスルーボールが、右ウィングを駆け上がっ たアンリーへ。プレミアリーグであれば「ほぼ確実に1点」のシーンだが、 アンリーが右足インサイドでコースを狙ったシュートは、ニアポスト側を 守ったGK正面に転がる。アンリーのシュートミスに見えた人もいるかも知れ ないが、センデロスが絶妙に、ファーポスト側のコースを切っていた。58分 には、アンリーから右ウィングのヴィルトールへ出たスルーパスを、完全に 読んでいたセンデロスがカット。 57分には、シュトレラーに替わってギガックス登場。65分、左サイド40 ヤードのマニャンから逆サイドゴール前へ長いアーリークロスが飛ぶ。ギ ガックスはこれに、頭ならぬ頬を合わせ、あわやゴールというシーンもあっ た。なんでこの人を先発させなかったのかな。74分にはジュールーも交代の 準備。警告好きのロシア人主審に一枚イエローカードを食らっているデゲン に替えて右サイドに入れるのかとも思い、ずいぶんアーセナルの試合見てい る監督だなぁとも思ったが、実際はミュラーとの交代だった。 |
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| 両者のディフェンスの集中力が目立った試合だった。互いに勝ち点1ずつを 分け合ったフランスもスイスも、残り2勝して、グループGのポイント結果 を7、7、3、0として勝ち抜けて下さい。 keywords: ドメネク アンリ ジュル ジュルー |
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| Kay'n wrote on June 14. 2006, 11:10 GMT | ||
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グループF オーストラリア v. 日本において、日本の失点シーンを分析して も無駄だ。 前半、明らかに日本の右サイド裏が狙われているのに、バックラインがマン マーク気味にずるずる下がってしまって、一切オフサイドを取りに行かない。 ラインを上げられないのは、以前から指摘しているように、5バックになっ てしまっていることもあるだろう。オーストラリアは前線に入り放題、入っ た人数全てがオンサイドの有効なターゲットとなっていた。 レーマンならブチ切れてそうな高原のキーパーチャージのおかげで、それで も何とか1-0で折り返した日本は、後半、バックラインも上がり始め、オフ サイドも取れるようになってきた。川口や中澤の好プレイもあって、日本は 無失点で凌ぎ続けたが、攻撃が酷い。中村も柳沢も、ワンプレイ行ったらそ のまま止まって見ている。次のプレイへのイメージが無い。暑かったのか何 なのか知らないが、俊輔が中盤で止まっているせいで、中田英が堪らずオー ヴァーラップせざるを得ない。後ろに残された俊輔はディフェンスせざるを 得ない、という悪循環である。日本陣内の右は相変わらず狙われているし、 左の三都主がどんどん上がる分、駒野が上がれない。だから、右ウィングに 左利きの中村が流れざるを得ない。右足のクロスは精度を欠き、左足に切り 返すと時間がかかる。高原から柳沢へのラストパスのみならず、大事なとこ ろでパスがいちいちずれる。中盤でのパスがいちいちずれ、トラップが下手 だから、スピードが損なわれる。ミドルは枠に飛ばない。枠に飛んだシュー トは、たったの2。親善試合でせっかく見られたニアサイドへの強いクロス は無く、浮いたクロスは精度が悪い。 これまで我々が我慢強く見てきた、「ジーコジャパン」の悪いところが全部 出た試合だった。中田英の運動量だけが目立ち、中村、三都主、高原、柳沢、 全員悪かった。「80分間無失点だった」という事実には、何の意味も無い。 「3-1での敗戦」が、今日の日本代表の内容には相応しい。 * * * グループE アメリカ v. チェコ。チェコはバロシュが怪我とのことで、こん なスターティング・フォーメーションだった。 Cech Rozehnal Ujfalusi Grygera Jankulovski Galasek Poborsky Rosicky Nedved Plasil Koller 4-1-4-1だが、これは4-3-3崩れでは無く、ロシツキーをダイアモンドの 頂点とする4-4-2の変型。時折ネドヴェドが飛び出して、コレルとの2トッ プのような形となる。 前半5分のコレルの爆撃ヘッドは、自陣深いところから右ウィングを駆け上 がったグリゲラが上げた精度の高いクロスに合わせたもの。「これがウチの 得点の形」という、自信と確信に満ちた攻撃だった。日本も、その特性に合 わないブラジル的勝手々々なサッカーでは無く、こういうお家芸的得点パ ターンを育てておくべきだった。 36分、アメリカ陣内でのパス回しから一旦左ウィングのネドヴェドに渡り、 マークの外れた中央30ヤードのロシツキーに戻す。右足を振り抜くと、ボー ルは「これが、わたくし、アディダスの+チームガイストでございます」と ばかりに無回転で飛んで行き、ゴール右上隅に突き刺さる、大会ベストゴー ル候補とも言える弾丸ミドルが決まる。ロシツキーは、今大会初めてゴール を決めたアーセナルの選手となった。ロシツキーは、67分にも似た位置から、 惜しくもクロスバーを叩く強烈なミドルを放つ。いいねぇ。こういうミドル ショットを持つ中盤の選手は、これまでアーセナルにいなかったからな。 なぁ、レジェス。 ところが、この日のロシツキーは、これだけにとどまらなかった。77分、ネ ドヴェドのスルーパスに前線を飛び出したロシツキーはGKと1対1、右足ア ウトサイドで落ち着いてゴール右に難無く放り込む。このファインゴールで 0-3と、試合を決めてしまった(写真)。俊輔、よく見とけ!これが世界の 「トップ下」の仕事だ。 アーセナルファンの日本人にとっては、前カードの鬱憤を晴らす、幸せな ゲームだった。CLですっかり嫌いになったネドヴェドも、代表では肘撃ち足 蹴りしないみたいだし。NHK 田代純アナの、選手の名前をきちんとコールす る堅実な実況ぶりにも、好感が持てた。こいつは平成2年入局か。俺の2年 後輩だな。このページで俺に怒られないよう、今後もしっかり勉強して、頑 張れよ。チェコはしかし、コレルが負傷し、2人目のストライカーを失った 模様。どこまで進めるかわからないので、ロシツキーは今のうちに、点取れ るだけ取って見せて下さい。 |
![]() Tomas Rosicky | |
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| グループE イタリア v. ガーナに関しては、特に心の琴線に触れる要素はあ りませんでした。強いて言えば、髪を短くしたトッティは、萩原流行に似て いる。 |
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| Kay'n wrote on June 12. 2006, 20:54 GMT | ||
| 3日目、グループC セルビア・モンテネグロ v. オランダ。 v. d. Sar Ooijer Mathijsen Heitinga v. Bronckhorst Cocu v. Bommel Sneijder v. Persie Robben v. Nistelrooy このオランダのメンバーの中では、ロビン・ファン・ペルシーはつまんない だろうなぁ。相変わらずロッベンは勝手にプレイしてるだけ。ファン・ニス テルローイは真ん中に突っ立ってるだけ。3トップの連係といったものが、 ほとんど見られない。凡将アドフォカートが嬉しい事に韓国に行ってくれ、 ファン・バステンが監督になっても、オランダフットボールの創造性の無さ は、2年前から変わらぬままだ。こんなチームで、下手に輝こうなどと思わ ず、せいぜい怪我しない程度に頑張ってくれよ、ロビン。まあ、フットボー ルには何が起こるか判らないが、普通に考えれば、C組はアルゼンチンと コートジヴォワールの勝ち抜けでしょう。 * * * グループDは、私にとって最も興味の薄い、別の意味で「死のグループ」で ある。メキシコ v. イランは、予想通り 25対21でメキシコの勝利。あ、こ れはファウルの数ですけどね。得点の方は3-1、「終わってみれば」という 枕詞が付く典型的なパターンの試合だった。強いて言えば、10番 ギジェル モ・フランコが、結構チームプレイしていたのに、ちょっと驚いた。こいつ は背負う番号によってキャラ変わるのかな。俺も付き合う女によってキャラ 変われるけど、10番背負ったつもりでいたら9番のプレイを要求されてたり するから困る。 * * * アンゴラ v. ポルトガルにも、たいして興味は無かったが、前半立ち上がり のポルトガルは、2004年とは少し異なっていた。 Ricardo Meira R. Carvalho Miguel N. Valente Tiago Petit Ronaldo Figo Simão Pauleta 4-2-3-1に見えるが、前の4人が自由な動きをする 4-2-4的なフォーメー ションは、ちょっと面白かった。これが功を奏して、5分、ポルトガルが先 制する。フィーゴが前のスペースへ「未来の自分へのパス」、まだそんなに 走れるんだ?って感じのスピードを発揮して入れたクロスを、パウレタが無 人のゴールに流し込んだもの。それにしても、フィーゴのマーカーだったア ンゴラの3番は、身体の入れ方下手すぎるよ。 お粗末なディフェンスはさておき、この旧ポルトガル植民地の攻撃は、思い 切りの良いシュートを、その持ち味とする。特に、エースストライカーであ るらしいアクワにとって、オーヴァーヘッドシュートというのは特別にアク ロバティックなものでは無く、せいぜい利き足アウトソールぐらいの感覚で あるらしい。気軽に試す、その心意気は買うが、決まらなければ仕方ない。 ポルトガルは、立ち上がりのリズミカルなダイレクトプレイにだんだん飽き てきたらしく、すぐにいつもの勝手々々なプレイに戻る。デコがいないから かなんか知らないが、決してクォリティの高くないアンゴラのディフェンス を崩す事が出来ない。アンゴラが同点弾を決めていれば面白かったのだが、 試合はそのまま0-1で終わる。こんな無様な試合でも、ポルトガルに勝ち点 3がもたらされるわけだから、フットボールとは、理不尽なものだ。まぁ、 この「死んだグループ」"Group D for Dead" をポルトガルは勝ち抜くのだろ うが、ベスト16でさっさと敗退して下さい。 |
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| Kay'n wrote on June 11. 2006, 21:13 GMT |
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トリニダード・トバゴ代表チームの愛称は「ソカ・ウォリアーズ」 "Soca Warriors" というそうだけど、「ソカ」"Soca" とは同国を代表する音楽の 名前なんだよ。ジャマイカにとってのレゲエみたいなもの。同国には、伝統 的に「カリプソ」という音楽がある。本来カリプソとは、時事的・私的な出 来事を辛辣かつ皮肉に批評したオリジナル歌詞を歌うもの。年に一度、その 歌を競い合う大会があって、優勝者は「カリプソ・モナーク(=帝王)」と 呼ばれる。このカリプソに、アメリカのソウル、ディスコミュージックが融 合され、現代的なポップ・ミュージックとなったのが、「ソウル・カリプ ソ」、即ち「ソカ」だ。 普段なら、この事実を、上手いこと同国のサッカースタイルに絡めて論じよ うとする私だが、今回は面倒臭いのでやめとく。グループB トリニダード・ トバゴ v. スウェーデンは、しかし、大会初の番狂わせとなった。トリニ ダード・トバゴは、10人になりながらも、スタミナとスピードを最後まで切 らさず、よく守った。スウェーデンは、4-4-2のコンビネーションでの侵攻 は申し分無かったが、フィニッシュが決まらず、シュートはことごとくGK ヒスロップ 37歳に弾かれる。62分に投入されたアルベックのプレイは久々 に見た気がするが、相変わらずだなぁ。スウェーデンは、05-06シーズン序 盤のアーセナルのようだった。初出場にして初勝ち点1を挙げたトリニダー ド・トバゴの人々の、今の気持ちは、4年前のベルギー戦後の我々と同じな んだろうなぁ。 * * * さて、2日目にして、今大会初のビッグマッチがやってきた。グループC アルゼンチン v. コートジヴォワール。ASEC ミモザ・アカデミー出身の若い プレイヤーを大量に擁する、この初出場チームを相手に、いやぁ、アルゼン チンはやはり強かった。 Abbondanzieri Burdisso Ayala Heinze Sorín Cambiasso Mascherano M. Rodríguez Riquelme Crespo Saviola この日の「アシンメトリック 3.5バック」は、ソリンとマクシ・ロドリゲス が、互いにシーソーのようにバックラインに参加して4枚を保つ形。最終ラ インの3人はその都度、左右にスライドする。この辺りの戦術理解度によっ て、サネッティは代表から外されたのだろう。ソリン、マクシ、リケルメ等 が目まぐるしくポジションチェンジしながらも、全体のバランスが常に保た れる。素晴らしい組織力である。何度も言うが、トップ下1枚を固定せざる を得ないチームの監督は、本当にこのフォーメーションを学んで欲しい。ド メネク、ジーコ。あんたらのことだよ。 個人の能力は高いが、こういった組織力の点では、コートジヴォワールは、 まだまだ未成熟なチームだ。試合は前半から、アルゼンチンのスピードある パス回しが支配する。 24分、ゴール前に飛んだリケルメの浮き球FKのクリアボールが、クレスポの 前にこぼれ、ハーフヴォレーで押し込んで、1-0。コートジヴォワールの最 終ラインにコロ・トゥーレとエブーエがいるからといって、アーセナルのDF がチェルシーのFWにやられたような気分になってはいけない。ボールを頭に 当ててクレスポの足元に落としたのは、ドログバ。チェルシーでもそうそう 見られない2人のコンビネーションだったからだ。 38分、前線左にクレスポ、右にサビオラと並んでいたところ、リケルメが絶 妙なタイミングで、サビオラにスルーパス。クレスポのポジションはオフサ イドだったが、サビオラはオンサイドだった。サビオラはこれに、ダイレク トで右足を合わせて流し込み、2-0。 64分には、クレスポに替えてパラシオ。76分にはサビオラに替えてルイス “ルチョ”・ゴンサーレス。ルチョは右サイドに入り、マクシが左サイドに 回って、4-4-1-1となる。アルゼンチンをよく知らない人は、パラシオの 投入に関して、「何故メッシやテベスじゃないんだ?」と首をかしげたかも 知れないが、この「国内組」ボカのストライカーは、05前期 - 06後期通じ て、計17ゴール挙げている、勝負強い選手なんだよ。 守備を固めたアルゼンチンがこのまま圧勝かと思いきや、コートジヴォワー ルも大詰めで、流石に意地を見せる。80分、アルゼンチンのバックライン左 裏を突いたパスから、アルゼンチン顔負けのダイレクトプレイで、ドログバ が決めて 2-1。 その5分後のシーンについて、解説しておこう。前線左寄りにマクシ・ロド リゲスがいる状態で、中央25ヤード付近から、リケルメがミドルシュート。 GKが弾いたボールをマクシが拾って、GKを躱し、ゴールに流し込むが、判定 はオフサイドで、ノーゴールであった。愚かな日本人解説者はこの判定に関 して、「リケルメが撃った時点ではロドリゲスはオンサイドだったがキー パーに跳ね返った時点でオフサイド」とかとんちんかんな事をほざいていた。 もしそうならオフサイドじゃ無い。正しくは、リケルメが撃った時点でロド リゲスがオフサイドポジションにいた。シュートが決まれば、ゴールが認め られるが、リフレクションボールにロドリゲスがそのまま触ったら、オフサ イド。これは、昨シーズンからルールブックに明記されている、FIFAの新 ディシジョンである。 山本昌邦さん、そんな事も知らないで、よくコーチ とか解説とかやってられるね?アルゼンチンのフォーメーションについて、 「4バックですね」とかあっさり言い切るのも、やめてね。 90分にはドログバが、アボンダンシエリにボールを投げ付けて、警告を受け る。まだまだ先は長いのに、こういう無駄なカードを思わず貰ってしまうと ころが、この選手がなかなか一流になれない所以である。 |
![]() あんた開会式なにやってたんだよ? | |
| それにしても、思った通り、ペケルマンはなかなかの名監督だ。アルゼンチ ンの、この安定感は、4年前とは比べ物にならない。この組織力とスピード を維持して、優勝を目指して欲しい。 keywords: コートジボワール マキシ トゥレ エブエ アルバック |
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| Kay'n wrote on June 11. 2006, 13:10 GMT | ||
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8日に開幕した2006 FIFAワールドカップ ドイツ大会。初日開幕試合のグ ループA、ドイツ v. コスタリカは、ちょっとどうなのよといった感じの双 方バックスのお粗末さで、ゴールシーンが沢山生まれた。ディフェンダーが あんなに簡単にGKと1対1を許したのでは、レーマンもかわいそうだ。2失 点目の後、カメラは、苦々しげなレーマンと、ベンチのカーンをヌイていた が、2失点ともレーマンのせいでは全く無い。まあ、レーマンが止めてたと しても、カメラはレーマンとカーンをヌイてただろうけど。 同じグループA、ポーランド v. エクアドル。陸へ上がった河童ならぬ低地 に降りたエクアドルと、欧州最弱との下馬評に甘んじるポーランドのどちら が強いのかという興味よりも、日本人審判団がやらかさないかどうかの心配 が上回っていたが、エクアドルは普通に強く、日本人審判団も無難にこなし ていた。ちょっとカードが厳しかったかな。 * * * 2日目のイングランド v. パラグアイは、双方のディフェンス勝負であった ことは誰の目にも明らかだが、「こうくれば、ああする」選手交代の采配勝 負でもあったことに気付いた人は、何人いるだろうか? 開始早々の4分、ベッカムのFKをパラグアイのセンターバック ガマラが見事 にすらして 1-0。しかしその後は、パラグアイのDF陣がイングランドの攻撃 をよく凌いだ。現リーベル唯一の今大会出場選手、CBのカセレスは、クラウ チを頑張って押さえていた。パラグアイは前半、当ページ注目の右SH カルロ ス・ボネットにボールを回してサイドを抉ればよかったのに、中央突破に終 始し、チャンスを生み出せない。味方がボールをくれないのであれば、相手 から貰おう、とばかりに、ボネットは前半ロスタイム3分、アシュリー・ コールが滑った隙にボールを奪い、すかさず中央へ見事なクロス。ネルソン ・バルデスの惜しいミドルを導く。 後半のパラグアイは最初から右サイドへの侵攻が増え、これを見たエリクソ ン監督は56分、守備をしない左SH ジョー・コールを前に上げ、不調のオー ウェンに替えてダウニングを左サイドに投入する。この交代は、こういう意 図だったんですよ。それでも60分にはまたもやボネットがクロス。パレデス が決め切れなかったものの、やはりチャンスはボネットから生まれた。それ でも、なかなか点が入らず、ボネット、疲れてきちゃったよ、ということで、 68分に、右ウィングを得意とする元リーベルのFW ネルソン・クエバスが替 わって登場する。クエバスがどんどん中に切れ込んでくる選手であることを エリクソンが知っていたかどうかはわからないが、82分にはJ. コールに替え てハーグリーヴスを中盤の底に投入(写真)、守備をガチガチに固める。パ ラグアイが1点でも取ってたら、面白い試合になっただろうに…。 |
![]() Nelson Cuevas (R) | |
| この試合を、パラグアイの視点で見るのって、俺ぐらいだろうな。 keywords: カルロス ボネト ボネ |
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| Kay'n wrote on June 10. 2006, 16:21 GMT | ||
| EURO 2004の時点から、全く同じ問題を後生大事に抱え続けているのが、フ ランスである。先月31日に行われた親善試合 フランス v. デンマークの放送 での先発予想フォーメーションは、ヴィエラを右サイドハーフに置いた 4-4-2ダイアモンド型であるかのように表示されていたが、間違っており、 実際は下記の通り。 Barthez Thuram Gallas Sagnol Abidal Vieira Makelele Zidane Malouda Saha Henry 愚かな日本人実況解説者は、ヴィエラが右サイドであるという前提で話しを 進めており、番組中ずーっと「中盤はダイアモンド型」「いつもと違うポジ ションでヴィエラはやりにくそうですね」などと寝惚けたコメントを垂れ流 していたが、いったい何を、どんな視力で見たら、ヴィエラが右SHを務めて いるように見えるのだろうか?ヴィエラは前半からずっと、いつものように、 2DMF右側の仕事をしていましたが。もう2年前からずっと、ジダンとヴィエ ラとマケレレが揃った場合のフランス代表は、左右どちらかのSHが不在なん ですよ。 「右サイドのヴィエラが、どうしても真ん中に寄ってきますね」じゃなくて、 右サイドがいないから、真ん中のヴィエラがどうしても右の守備をカヴァー しなきゃいけない事態になってるんだよ。「やはり(選手交代を経て)中央 がヴィエラとマケレレの2枚になってから、サイドバックも安心して攻撃参 加できましたね」じゃなくて、右SBに運動量豊富なシンボンダ(写真)を投 入したから、ヴィエラが右をカヴァーしなくて済むようになったんだよ。ど うしてそんなに、目の前で展開されている事象が、見えないの??或いは、 無いものが見えるの?どうしてそんなに、コレクティヴ・ボール・ゲーム (=集団的球技)を見る能力が、低いの?どうしてこんな能力の低い人達が、 普通に仕事してるの?? まあこれら日本人の能力が低くても世界のサッカー界は別に困らないが、本 当に能力が低くて困るのが、レイモン・駄目ネク監督である。中盤4人をこ のメンバーにすれば、右サイドがガラ空きになるのはわかっていて、それを カヴァーするには、スピードがあって攻撃的な右サイドバックが必要で、そ の為にシンボンダを召集したはず(であるべき)なのに、87分になるまで投 入しないとは、いったいどういうことなのか??メキシコ戦、デンマーク戦 と、2試合戦ったのに、シンボンダはまだ3分しかプレイしていない。いっ たい何の為に、彼を代表選出したのだろうか? これまで何度も書いた事だが、もう一度、書いておこう。フランスの抱える 問題を、数式で表すと、 「両サイドの遅い4バック」×「2DMF」×「ジダン」= -1 サイドをカヴァー出来ないジダンが真ん中にでんと居座っており、両サイド バックにスピードが無いせいで、左右どちらかのサイド攻撃が手薄になり、 2トップのどちらかがウィングに回らざるを得ない。この数式の右辺を0以 上にする為には、左辺の項目のどれかをやめなければならない。どうしても ジダンとヴィエラとマケレレを同時に使いたいのなら、サイドハーフを置い た側と逆側のサイドバックには攻撃的プレイヤーを選び、「3.5バック」に しなければならない。 世界に名立たる、錚々たるストライカー達を活かせず、ここまで詰まらない 試合しか出来ない理由は、選手個々の経験が浅いとか深いとかは関係無く、 上記の一点の尽きるのであり、この事が理解出来ない馬鹿な監督及びジャー ナリストはもう、全員クビ!!あぁ、今回のワールドカップを迎えてもまだ 私は、フランス戦がある度に、同じ事を書き続けなければならないのだろう か…? keywords: ドメネク 風間八宏 西岡明彦 |
![]() Pascal Chimbonda | |
| Kay'n wrote on June 6. 2006, 15:29 GMT |
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実在の選手が多数登場し、実際の試合でロケが行われ、今回のワールドカッ プでも「パート3」のロケが行われるらしいフットボール映画『 GOAL! 』の タダ券を貰ったので、観て来ました。映画館で映画観たのは、久しぶりだ。 この作品は、コートジヴォワールの貧しい家庭に育った若者が、プロフット ボール選手としての成功を夢見てベルギーのクラブと契約するが、謎の債権 会社の暗躍によってその運命を翻弄される物語……では無くて、アメリカに 不法移民した貧しいメキシコ人家庭に育った若者が、ニューカッスルの元ス カウトに見い出されてイングランドに渡り、トライアルを受ける、という出 だしの、サクセス・ストーリーである。 まあ、筋書き自体はよくある感じの娯楽映画で、「サッカーファンでなくて も楽しめる」という触れ込みに間違いは無いが、これはやっぱりプレミア リーグをよく知っている人が、ツッコミを入れつつニヤニヤしながら観る映 画でしょう。「グレアム・スーネスよりは随分話の解る監督だな。」とか、 「ブランブル、固まってるな。」とか。とは言え、主人公がロンドンのナイ トクラブで、何故か来ていたベッカムとジダンとラウルにばったり出くわす シーン等もあるので、レアル・マドリードファンの小学生の息子を持つお父 さんは、連れて行ってあげたらいいんじゃないの?ちなみに、主人公に夢を 諦めさせようとする父親は、リヴァウド似である。 * * * さて、各国の親善試合もひと通り終わった。本大会に出場出来ない国を相手 にウォームアップを図った国も多いが、やはり面白いのは出場国同士の対戦 である。その中で、良いドローゲームが2つあった。 ひとつは勿論、先月30日に行われたドイツ v. 日本である。日本のフォー メーションが、以前私がお薦めした3-4-1-2システムに近付いて来た。ま あまあ良いんじゃないの。あれなら俊輔も文句無いだろう。 確かに問題もある。まず、左右ウィングバックのスピードが足りない。中田 から左ウィングのスペースに良いロングパスが出て、アンリーを見慣れてい る私などは「おぉっ、チャンス!」と思うようなシーンでも、ぜんぜん追い つけず早々に諦めてボールがタッチラインを割るのを見ている三都主は、や はり守備に徹した方が良いだろう。カウンターでのスピードが期待出来るの は、駒野ぐらいか。あと、攻め込まれた際に、左右ウィングバックが2人と も下がり切ってしまい、5バック状態になる。そうじゃなくて、右が下がっ たら左は中盤、逆もまた同じで、最終ラインは4枚、後ろから2列目が3枚 になるように動くんだよ。もっと早くからこのシステムに固定して、練習し ておけば良かったのに。まあでも、ジーコにはそんな指示出来ないだろうけ ど。 しかし、俊輔が前で短いパス、中田が後ろから長いパス、という方針は、最 も両者の持ち味を活かせるものだろう。この戦術では、ストライカーに対し て、左右ウィングからクロスが飛んでくるケースが減り、後ろからスルーパ スが来るケースが増える訳だが、あの試合の高原みたいに飛び出せるなら、 問題無い。高原の2ゴールは、いずれも素晴らしいものだった。レーマンと 1対1のシーンであれだけ力強いシュートをあのコースに決められるのなら、 充分、世界と戦える。 「オレがトップ下だからってデンとやってると1試合1、2回はいいパスは できるかもしれないけど、チームとしては負けちゃう。(前に)出るときは 出る。FWみたいに」…俊輔も、私の言い続けて来た事がようやくわかって きたようだ。 * * * 昨日のマルタ戦では、相手のミスから奪った玉田の1点のみで、選手も監督 も随分と不満だったようだが、私はそれ程酷い内容だったとは思わない。ス ピードは無かったが、ウィングからのクロスは、ファーサイドに浮かせず、 ニアサイドに力のあるボールが入っていた。引いて守る相手から得点を奪う には、相手のミスに付け込むしか無い。実際に相手のミスに付け込んで、点 が取れた事が大事だ。追加点は無かったが、これまでのように決定機を無駄 にした訳では無く、決定機が作れなかっただけだ。そういう試合もある。決 定機の少ない試合で、取れる時に点を取り、ピンチを凌いで勝てた訳だから、 気落ちする必要は無い。 ただ、この期に及んではもう、システムをあれこれいじるのは止めた方がい い。「この展開なら、あいつがここに走り込んでいるはずだ」「あいつがこ のタイミングでパスを通してくるはずだ」という、選手相互の位置的&時間 的な読みと信頼が、全体のパフォーマンスの質とスピードを生み出すのであ り、システムの無駄な変更は、パスの精度を奪うからだ。 * * * もうひとつの「良いドロー」は、31日に行われたスイス v. イタリアである。 私の希望的ベスト4候補 スイスは、この伝統的強豪国を相手に、充分に ボールを保有し、持ち前のきめ細かいパスサッカーで、思い切り良く攻めた。 両サイドバックの思い切りが良すぎて、前半11分には、自陣右をグロッソに 攻められ、クロスをジラルディーノに合わされて失点するが、32分にはギ ガックスの、中央25ヤードからの強烈なミドルがゴール左隅に突き刺さる。 見事な同点弾だった(写真)。ジュールーがデル・ピエロをあっさりと押さ えていたのにも笑った。スイスは27日、コートジボワールにも引き分け、 一昨日には中国を4-1と下しており、そのムラのない実力を証明した。本戦 が実に楽しみである。 |
![]() Daniel Gygax | |
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| イングランドの「ワンダーボーイ候補」ウォルコットは、30日の対ハンガ リー戦で途中出場し、A代表デビューを果した。得点に絡むシーンは無かっ たが、ひとつわかった事がある。ウォルコットはやはり、ターゲットに対し てパスが出るタイプのチームではなく、スペースにパスが出るチームでこそ 活きる、という事だ。中盤が主にチェルシーとリヴァプールの選手で構成さ れている現在のイングランド代表は、チェルシーやリヴァプール同様、ター ゲットに対してパスが出るチームだ。モウリーニョは「ウォルコットがチェ ルシーに来ていたら、プレミアデビューを既に果していたはずだ」などとい う余計な事を言っていたが、もしウォルコットがチェルシーなんぞに行って たら、ショーン・ライト=フィリップス同様、飼い殺しになることだろう。 ウォルコットは、イングランド代表よりも、アーセナルで、その才能を披露 する選手である。 keywords: アンリ リバウド ギガックス ジュル ジュルー |
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| Kay'n wrote on June 5. 2006, 14:33 GMT | ||
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BBCは国営放送局なので、NHKみたいな生真面目な番組ばかりなのかと思って いる人がいるかも知れないが、結構下世話で興味本意な番組も多いんですね。 件の'Newsnight' では、他にもいくつかの訝しいストーリーが論われている。 コートジヴォワールのクラブ ASEC ミモザ内にギユー氏が設立したユースア カデミーにはヴェンゲル監督も3万ポンド投資していて10万ポンドの配当を 受けたとか、ミモザからコロ・トゥーレを「買った時の購入代金 」50万ポ ンドが未払いだとか、ベフェレンがコートジヴォワールの選手を他クラブに 売るとその代金の40%がゴール社に、30%がギユー氏に入り、クラブには 30%しか入らないとか…。 アーセナルは即日、はっきりとした声明を発した。「アーセナルは、2001 年にベフェレンの財政支援の為、ある債権者への融資という形で1,570,703 ユーロ (=1,075,000ポンド)の資金供給を行ったが、直接的・間接的を問 わず、ベフェレンの株式などは一切所有しておらず、ベフェレンの経営管理 に対していかなる権力も影響力も持った事は無い。」 ギユー氏やゴール社がベルギーで何をしていても構わない。問題は、アーセ ナルがそれらにどう関係しているのか、という点である。 仮に、アーセナルが資金供給した「ある債権者」がゴール社であったとして も、番組は結局、デイン副会長とゴール社の関係についてはぼかしたままだ。 一企業であるアーセナルが、技術提携関係にある他クラブの財政を支援する 為に無利子で100万ポンド融資したからといって、何が悪いのか。むしろ善 意でしょ。だいたい、エブーエの移籍金の2/3でしかない100万ポンドぽっ ちのカネで、ヨーロッパの1部リーグのクラブを牛耳れるのだろうか? ヴェンゲル監督がミモザに渡した3万ポンドを、監督本人は「投資ではなく 寄付だ」と言っていて、10万ポンドを受け取ったいう証拠は無い。が、仮に それが333%の配当をもたらす「投資」だったとしても、何が問題なのだろ うか?友人が設立し、トゥーレ兄弟やエブーエやカルー弟やゾコラといった 優れた選手を送り出し、コートジヴォワールのワールドカップ初出場に多大 な貢献をした優良アカデミーに投資して、何が悪いのだろうか?もしヴェン ゲルがアーセナルのカネを使って糞選手を買いまくり、投資先の利益を上げ ることによって私腹を肥やしたとかいうなら悪いが、ミモザから加入したの は、今やアーセナルにもコートジヴォワール代表にも欠く事の出来ないセン ターバック、コロ・トゥーレですよ? あと、コロの「購入代金」が未払い、というが、そもそもユース・アカデ ミーはユース選手を「売る」ことが出来るのか?コロはASECミモザと所有権 契約していたのか?ファブレガスにせよフラミニにせよ、プロ契約していな いユース選手をアーセナルが獲得する度に、アカデミーの親クラブはいちい ち文句を言うが、ミモザもバルセロナもマルセイユも、そんなに惜しいなら、 アーセナルより先に、これらの選手と先にプロ契約しておけよ。国内リーグ の規定でプロ契約が出来ないなら、まずその規定を改定する運動をしろよ。 アーセナルが何故スペインリーグの規定を斟酌しなければならないのか。 アーセナルは、既に選手としての自覚と意志を持ち、自らの将来を自分で選 択する能力のある若者と、契約しただけである。結局、バルサやマルセイユ は、ユース選手が将来残すであろう結果を見抜く能力が無く、それに賭ける 勇気も無く、当座のカネを惜しんでぎりぎりまでプロ契約を先送りにした、 そのしっぺ返しを食らっただけ。自業自得である。「紳士協定」とやらを振 りかざして「アーセナルはセスクを強奪した」とか言っているバルサファン のコメントを目にした事があるが、こういうバルサファンは、バルセロナ自 身が、アルゼンチンやバスク地方のクラブのアカデミーから13歳未満の子供 を引き抜き捲ってきた、「紳士協定」も何も無い児童略取クラブである、と いう事実を知らない、無知な人達である。 話が少々ずれたが、アーセナルがもし仮にベフェレンに「投資」していたと しても、FAもUEFAもFIFAも、国外のクラブ及びその関係会社に対する投資を 禁じていないそうだ。そりゃそうだよな。CSKAモスクワのシャツスポンサー の大株主であるチェルシーのオーナーもいるんだしな。問題は、アーセナル とベフェレンがもしチャンピオンズ・リーグで当たったりした場合、利益の コントロールがあってはならない、ということだ。FIFAは「まずFAが調査し て、報告して下さい」と言っているが、FAは「アーセナルがFIFAのどの規定 に抵触する可能性があるのか、明確にして下さい」と逆質問している。 |
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| ともかく、ひとつ言える事は、番組内の「CL追放もあり得る」みたいな脅し 文句に根拠は無く、この番組は、アーセナルに対して多分に悪意を持って作 られた、ということだ。タイミングよく、アーセナルのデイン副会長がFA委 員選挙で落選(写真)し、代わりにマンUのギル代表が当選した。ミドルズ ブラは、デイン委員がヴェンゲルでは無くマクラーレンに次期代表監督の話 を持ち込んだ事に、ずっと文句を言っている。ミドルズブラもまた、バルセ ロナやマルセイユ同様、「選手にも監督にも、自分の意志というものがある のだ」という事実を忘れている、人買いクラブであるらしい。ゴール社と アーセナルの繋がりについて詮索する前に、'Newsnight' のプロデューサー の「反アーセナルキャンペーン」が、どのクラブに踊らされたものかを、 BBCは調査したほうがよいようだ。 keywords: トゥレ エブエ ベンゲル |
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| Kay'n wrote on June 4. 2006, 12:01 GMT | ||
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ワールドカップ各国代表によって行われている親善試合の感想など書こうか と思っていたら、とんでもないニュースが飛び込んで来た。また例によって、 日本語メディアが中途半端で不正確な情報を流し始める前に、このニュース をここで扱っておかねばなるまい。 * * * 「アーセナルがベフェレンに100万ポンド相当の裏金を流してこのベルギー のクラブを操作しようとした疑いで、FIFAが調査を開始。容疑が立証された 場合、厳重な罰則を課せられる事が予想され、チャンピオンズ・リーグ追放 すらもあり得る。」 このニュースはBBCの 'Newsnight'という番組が、ベルギーの調査判事を情 報源として、すっぱ抜いたものだ。アーセナルとベフェレンは以前から技術 提携関係にあり、コーチやスカウトの相互派遣、ユース選手の交換トレーニ ング等を公に行ってきた。ヴェンゲル監督とベフェレンのジャン=マルク・ ギユー Jean-Marc Guillou 監督(当時)は懇意の仲であった。元フランス代 表のギユー氏は'93年、コートジヴォワールにアカデミーを設立した、いわ ば、コートジヴォワールの才能発掘者であり、トゥーレやエブーエの加入は、 これらの成果である。アーセナルとの間に、経済的な提携関係は無い。とこ ろが、この報道では、その陰に裏金の供給があり、アーセナルがベフェレン のアフリカ人ユース選手獲得をコントロールしていた、というのだ。以下に 報道内容を、箇条書きで要約しておく。 ・2001年当時、ベフェレンは深刻な財政困難に直面していたが、ある法 人から100万ポンド相当の投資があった。ベフェレンは入金元法人名を非 公開としている。 ・時を同じくして、ベフェレンはベルギー人選手を大量に放出し、コート ジヴォワールのアカデミーから選手を大量に獲得した。 ・一方、調査判事の手元には、アーセナルのデヴィッド・デイン副会長の サイン入り契約書があり、内容は、Raoul de Waeleという者に対して、 "Goal"という会社設立資金として、アーセナルが20万ポンド相当を無利子 で融資する旨。 ・この"Goal"社は、選手移籍に伴なう利益(というからには、エージェン ト会社なのか?)でアーセナルに資金を返済。その額は100万ポンドに上 る。 ・ベフェレンのある匿名の重役が Newsnight に漏らしたところによると、 この100万ポンドによってベフェレンの支配権を、de Waele 氏は50%、 ギユー氏は30%得た、という。 つまり、図にすると、下のようになる。 | ||
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またD. デインか!!が、少なくとも現時点では、「ベフェレンのある匿名 の重役」による情報以外は、全て Christian du Four というベルギーの調査 判事がそう言っている、というだけの話だ。なんだか例の「偽メール事件」 みたいな感じ。 確かに、ベフェレンは今でも、ファーストチーム23人中15人がコートジヴォ ワール人という異常なクラブである。2001年当時から、随分と批判を浴び てきたそうだ。しかし、ギユー元監督はかつて、「財政難のクラブにとって、 ベルギー人プレイヤーを抱えておく余裕は無い」というコメントを残してい る。だからベルギー人を放出して、安価で才能あるコートジヴォワールの若 者を集め、それなりの結果を残すしか無かった、というのだ。この方針は、 ヴェンゲルがアーセナルの監督に就任し、フランス人プレイヤーを沢山集め て批判を浴びた際、残した言葉と似ている。「ヴィエラやアンリーやピレス 程の才能を持つイングランド人プレイヤーがいないとは言わないが、高すぎ る。」あの時アーセナルは、どこか他のクラブのコントロールを受けただろ うか? 「アーセナルが、資金と引き換えにベフェレンを影で牛耳り、無理矢理コー トジヴォワール人を大量加入させた」という疑いには、どう見ても無理があ り過ぎる。だいたい、そんな回りくどい事をして、アーセナルに何の得があ るのだろう?八百長試合ならまだしも、100万ポンドをベフェレンに渡して コートジヴォワール人を無理矢理買わせ、その中からエブーエを引き抜く為? そんなことするぐらいなら、100万ポンド使って、自力で直接スカウトして くればいいだけの話だ。 D. デインと「de Waeleという者」の関係も、"an associate" という曖昧な 表現で、よくわからないし、ベフェレンが投資を受けた会社が「ゴール社」 なのかどうかも不明だし、アーセナルの融資金額が総額100万ポンドだ、と いう証拠も書かれていない。ベルギーの調査判事が、永田議員に見えてくる。 さらに、このニュースの報道者である、BBCのシニア・プロデューサーは、 恐らくトッテナムファンなのだろう……であることを祈りたい。 keywords: ベフェーレン ベヴェレン ベヴェーレン トゥレ エブエ ギルー |
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| Kay'n wrote on June 1. 2006, 21:04 GMT | ||
| 「もちろん、監督が(アルムニアの代わりに)誰かを退げなければならな かったのはわかっている。けど、自分にとっては最悪な瞬間だった。監督 は以前ほど僕を信頼してくれていないんだな、と思った。」 違う。違うぞ、ロベール。そんな風に考えるのは、間違っている。 あの試合の先発フォーメーションは 4-2-3-1 。君はトップ下で先発した。 アーセナルの4-2-3-1は、4-4-2 (4-4-1-1) の変型だ。4-4-2の場 合、GKやDFが早い時間帯に退場となったら、2トップのどちらかを退げるし か無い。その「どちらか」がアンリーで無いことは、君にも納得出来るだろ う?あの先発ラインナップでの君は、2番目のストライカーだったんだよ。 「リュングベリを退げて、ピレスを左」「フレブを退げて、ピレスを右」と いう選択肢も、理論的には可能だ。が、10人で、交代枠2人で、残り最大 100分を戦わなければならなかったあの状況で、最年長の君を退げる、とい う選択は、致し方無かったのだ。もし私が監督でも、同じ判断をしていただ ろう。事実、29歳のリュングベリや28歳のアンリーでさえ、試合終了真際 にはほぼ力尽きていたのだから。 何よりも、あの重要な試合で、監督が君をトップ下で先発させた、という事 実に、監督の君に対する全幅の信頼を見取って欲しかった。ウィガン戦で、 君は先発し、先制点を挙げた。母国での、あの華々しい舞台で、ヴェンゲル 監督は、君に、ゴールを決めて欲しかったんだよ。 keywords: ピレス アンリ ベンゲル |
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| Kay'n wrote on May 29. 2006, 06:29 GMT |
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例えば、マイルス・デイヴィスはジャズの歴史の中で別格と言える存在だが、 「一番好きなジャズ・トランペット奏者は?」と尋ねられた時、私は、この 偉大なアーティストの名は口にしない。「ウディ・ショウ」と答える。世界 のオーケストラの中で、ベルリン・フィルは常にその頂点に君臨するが、 「一番好きなオーケストラは?」と尋ねられた時、私は、この名門楽団の名 は口にしない。「ロンドン・フィル、モントリオール管」と答える。絶対的 に偉大な存在というものは、「好き」という、個人的嗜好の表明に際して持 ち出すには、似つかわしく無い。一方、ウディ・ショウやロンドン・フィル やモントリオール管は、それらを好む私自身の自己表現である。 「一番好きなアーセナルの選手は?」と尋ねられた時、私は「ロベール・ピ レス」と答えてきた。しかし今後はもう、このスペイン系フランス人ミッド フィールダーの名を挙げることが出来なくなってしまった。ロベール・エマ ヌエル・ピレス Robert Emmanuel Pirès 。私にとってピレスは、アンリーと 同様、いや、もしかしたらそれ以上に、アーセナルのフットボールを象徴す る存在だった。 前後左右、中盤のほぼ全ポジションをこなせる、そのトータルな能力。自分 がシュートを撃てる時にも、まず誰かにパスを出す事を考える、アシストの マスタークラス。それでいて、ゴールに繋がるポジショニングに独特の嗅覚 を持ち、ディフレクション・ボールには何故か必ず詰めている、ゴール・ハ ンター。テレパシーで繋がっているかのような、アンリーとの攻撃的コンビ ネーションは、フットボール界の奇跡であり、また、サイドバックが上がり 切っている際にカウンターを食らった場合、誰よりも早く戻ってバックライ ンをカヴァーする、そのディフェンス・センスも、抜群だった。アーセナル が「ダブル」を達成した01/02シーズンには、22アシスト。無敗優勝の 03/04シーズンには、20アシスト。同時に、02/03シーズンから3季連続 で14ゴールを挙げた。紛れも無く、'00年代前半のアーセナルにとって、最 も重要な選手のひとりだった。 そんなピレスには、去ってもらいたく無かった。ピレスのポジションは、ボ ルシア・ドルトムントから加入したトマシュ・ロシツキーが立派に埋めてく れるのかも知れない。しかし、「来る者もいれば、去る者もいる」などと達 観した心持ちにはなれない。「1年延長」の条件を、飲んで欲しかった。来 シーズン、新しいスタジアムで皆と共にプレイし、シーズンの後半には、是 非私達に "One more year!!" と叫ばせて欲しかった。そして、2008年以降 のいつの日か、アーセナルの選手としてキャリアを終えて欲しかった。 |
![]() 7 Robert Pires, Arsenal 2000 - 2006 | |
| さようなら、ピレス。君の数々のプレイの中でも、2004年4月25日、ホワ イト・ハート・レインで無敗優勝を決めた試合の2点目を、私は忘れない。 ビジャレアルは、好きなチームだ。リケルメやソリンやフォルランと、君が どんな風に絡むのか、応援しながら観るよ。だけど、今となっては、18分に アルムニアと交代したあの試合が、アーセナルでの最後の試合となってし まったことが、本当に残念だ。「ピレスのいないアーセナル」を想像する事 は、今はまだ出来ない。 keywords: ヴィジャレアル |
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| Kay'n wrote on May 25. 2006, 16:25 GMT | ||
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ワールドカップ南米予選、アルゼンチン対ブラジルの再放送を観ていて、先 日紹介した「怒り」についてのアンリーのコメントは、記者のどんな質問が 引き出したものだったのだろうかと、ふと考えた。それは恐らく、次のよう な、意地の悪いものだっただろう。 「ロナウジーニョはいつも笑みを浮かべながら楽しそうにプレイしている が、あなたはいつも怒っているような顔をしている。それは何故ですか?」 私も昔、テレビ局の上司によく言われたものだ。「ナカハラはいつも怒りな がら仕事してるな」と。作る番組の質に文句は無いが、もう少し柔和になれ ないものか、という批判である。 先日のCL決勝でもそうだったが、ブラジルがアルゼンチンにボコボコにされ たこの試合で、ロナウジーニョの顔に笑みは無かったし、決して楽しそうで は無かった。最強のアルゼンチンを相手に、ほとんど何も出来ず、フラスト レーションを露わにし、ソリンの顔に手を出した。相手に3-0のリードを許 した前半終了真際に、強引なドリブルで3人躱したもののアジャラに潰され たプレイは、テクニカルではあったものの、ほとんど意地になっているよう で、全く周りが見えていなかった。当然、「楽しい」個人技も、「ノールッ クパス」も、見せる余裕などあるはずも無い。笑みが消えた時のロナウジー ニョは、凡庸なプレイヤーである。 一方、怒りに満ちた顔をしている時のアンリーは、誰にも止められない、世 界最高の破壊力を持つ、最強のプレイヤーである。キックオフ前、アンリー が穏やかな笑顔を見せているような時に、無知な日本人実況解説者は決まっ て、「調子が良いのでしょうね」などと言った蒙昧で安易なコメントを垂れ 流すが、実は笑っている時のアンリーの調子はそれ程でも無く、怒ったよう な顔をしている時のアンリーは、気合いもコンディションも最高であり、必 ずや爆発的なパフォーマンスを見せるだろう事を、我々は知っている。 楽な状況で笑みを浮かべ、苦しい状況で怒った顔をするのは、誰にでも出来 る、凡庸で平均的な感情表現の傾向である。笑みが消えた時、同時にその能 力も影をひそめてしまうような者は、怒りを漲らせ、怒りに駆り立てられた 時にこそ最高のパフォーマンスを実現出来る者の、足元にも及ばない。 |
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| 「アンリーとロナウジーニョのどちらが優れているか?」--- この下世話で 興味本位な問いに対して、敢えて答えるとするなら、答えはこうだ。「格が 違う」。ロナウジーニョは、28歳になる時までに、もし、そのプレイ中の表 情からニヤニヤ笑いを消し去る事が出来、野獣のような表情で最高のプレイ が出来るようになったなら、その時に初めて、アンリーと並ぶ事が出来るだ ろう。 keywords: ティエリ・アンリ |
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| Kay'n wrote on May 22. 2006, 16:17 GMT | ||
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コパ・リベルタドーレス ノックアウト・ステージ1回戦 2nd leg、コリン チャンス v. リーベル・プレイトの放送は見逃した。当然ながら、17日の夜 はそれどころでは無かったからだ。まあリピート放送が近々あるだろうと高 を括っていたら、なんとリピート放送は6月8日の深夜まで無いらしい。イ グアインの2ゴールとか、観たかったのに。 そもそも、録画でしか放送しない試合の初回放送を、何故わざわざCL決勝当 日にぶつける必要があるのか。リピート放送を何故わざわざワールドカップ 開会直前に置くのか。全く理解に苦しむ編成である。南米サッカーの視聴者 を増やしたいなら、欧州サッカーのシーズンが終わり、「ワールドカップま で見るもの無いなぁ」と視聴者が思うこの時期に集中して放送しよう、とは 思わないものか。 それから、「アーセナルTV」のスポット枠で「チェルシーTV」や「マン UTV」の番宣流すのも、止めて欲しい。「アーセナルTV」の主な視聴者 は、当然アーセナルファンである。アーセナルファンに対して「チェルシー TV」や「マンUTV」の宣伝したって、観るはずが無いだろう?だいた い、何故アーセナルファンが、チェルシーやマンUの応援歌を強引に聞かさ れなければならないのか。耳に付くんだよ、あれらの歌は。思わず鼻歌で歌 いそうになる自分に気が付いて、ものすごく不快な気分になるんだよ。 こんなことすらもわからないJスポーツ編成担当部局には、想像力というも のが著しく欠如している。この私が、一流放送局の番組及びスポットの編成 とはどういうものかを、有料で教えてあげるから、(株)ジェイ・スポーツ ・ブロードキャスティングの経営者の人は、連絡下さい。いや、もし実際 あったら、こんな高飛車な態度には出ませんからご心配なく。 * * * というわけで、心外ながら、5月11日に行われた準々決勝 1st leg、リーベ ル・プレイト v. リベルタード(パラグアイ)を先に。 リーベルのスターティング・フォーメーションは、2トップの一翼がアバー ンではなくイグアインである他は、コリンチャンス戦 1st legと同様であ る。相変わらずこの「3.5」バックは機能しており、パウロ・フェラーリは 元気に駆け巡り、サンターナとアウマーダの2枚のDMFが相手を押さえる。 ボールを奪われても奪われても取り戻しに行くガジャルドも、パワフルだ。 前半、リーベルが押せ押せで試合を運ぶが、リーベルもまた、この重要な試 合で、糞審判に酷い目に合わされる。9分、中盤左からドミンゲスのロング スロー、前線のファリーアスに通って、決定的なチャンス!と思いきや、な んと線審が旗を上げている。主審も笛を吹いた。相手のスローインでオフサ イドを取ってもらえるのは、アジア杯 2004 中国大会での中国だけでは無 いらしい。当然、リーベルの選手達とパサレラ監督は全員、両手を頭の上 で前後に激しく振りながら、猛然と抗議するが、判定は覆らず、相手のフ リーキックで試合が再開される。この日の審判団はブラジリアン・セット だったが、昨今の審判員レベルの著しい低下は、地球規模のものなのだろう か?温暖化と何か関係があるのか??各地域のフットボール連盟には、そろ そろ本気で危機感を持ってもらいたい。 38分には、自陣右から左への、相手の大きなサイドチェンジというかアー リークロスに、相手11番がヴォレーで右足を振り抜いてゴール上に突き刺さ る、スーパーゴールを食らう。 1点ビハインドで迎えた後半から、リーベルはサンターナに替えてルーカ ス・プシネリを投入、同じポジションに。60分、相手陣内左寄り35ヤード のガジャルドから、ペナルティボックス内へ絶妙なスルーパス。これに向か うファリーアスはボックス外中央で倒され、ボールには左ウィングから切れ 込んできたイグアインがボックス内で触るが、これもGKに倒される。PKか! FKか!ところが、またもや線審の旗が上がっている。リプレイを見ると、 ファリーアスは確かにオフサイドだが、ボールが通ったイグアインはオンサ イドである。酷い誤審の連続には、本当にうんざりさせられる。 とにかく点を取りに行かなければならないリーベルは、その1分後、フェデ リコ・ドミンゲスに替えてビクトル・サパータ投入。同じポジションに。左 SBを、より攻撃的にする。が、その後の約10分は、一進一退の攻防が続き、 ゴールは生まれない。業を煮やしたパサレラ監督は、73分、センターバック のカセレスを退け、モンテネグロを右ウィングに投入。システムを4-2-1- 3に変更し、ゴールを狙うが、4分後、これらの采配が見事に当ることとなる。 77分、ペナルティボックス左から、サパータ左足の強烈なミドル。相手GKに 弾かれるが、左コーナーキックを得る。サパータ自ら左足で放ったアウトス ウィングのボールを、ガジャルド(たぶん)が相手と競り合って、ボールは ペナルティ・アーク右のモンテネグロへ。ワンバウンドしたボールに、モン テネグロは右足をダイレクトで振り抜き、右ゴールポストを叩いて左サイド ネットに決まる、強烈な同点弾を叩き込む。 しかしそのわずか1分後。自陣に攻め込まれた状態でボールを奪取、パスを 受けたプシネリが、とんでもないパスミスで相手に渡してしまう。(リベル タードの)右ウィングでドフリーになっていた11番へ。これを右膝で巧みに トラップした11番が放った右足ループシュートは、GKルクスの頭を越えて、 ゴール左隅に決まる。 リーベルから2ゴールを奪ったこの11番、カルロス・ボネット Carlos Bonet は、非常にテクニックのある28歳ミッドフィールダーである。今回の ワールドカップにも、パラグアイ代表として選出されているので、皆さんも 注目してみてね… …などと呑気に相手を褒めている場合では無い。レーマン退場シーンもそう だったが、自陣で完全にボールを保有し、味方が攻撃態勢に入った瞬間のパ スミスというのは、カヴァーが難しいので、本当に怖い。攻守の切り替えの 素早いチームであればある程、危険は増す。 しかしリーベルは、勝負強さを見せる。81分、中盤左、サパータからのロン グボールをガジャルド(たぶん)がヘッドで、左ウィングのモンテネグロ へ。モンテネグロが右足ダイレクトで、少々ミスキックっぽくゴール前に上 げたボールに、中央のファリーアスが飛び込み、頭で押し込んで、2-2とす る(写真)。浮き球をダイレクトで2回繋いでフィニッシュする、90年代終 わり頃のチェルシーみたいな攻撃だった。 83分、左CK。サパータが左足で上げたアウトスウィングのボールに、プシネ リが、名誉挽回とばかりに頭を合わせるが、ボールはクロスバーを超える。 その1分後、中盤中央のモンテネグロが前線に上げた浮き球に、プシネリは またもやタイミング良く果敢に飛び込むが、右足を上げながらGKにチャージ を食らわせてしまい、2枚目のイエローカードで、敢え無く退場処分となる。 |
![]() Ernesto Farías | |
| 試合はこのスコアのまま終了し、リーベルは相手のアウェイ・ゴール2を背 負って、敵地に乗り込むこととなった……いいえ、リベルタドーレス杯も、 昨年から、アウェイ・ゴール・ルール採用してるんですよ。延長戦の制度は まだ導入されてないけどね。それにしても、プシネリは、せっかくの出場機 会を、ひとり相撲でふいにしてしまった。サン・ロレンソ→インデペンディ エンテ→サターン(ロシア)→インデと移籍を繰り返し、今クラウスラから リーベルに加入した、このベテランMFにとっては、散々な日だった。こいつ、 何歳になるのかな。今年で30歳か…あっ、誕生日俺と同じじゃねーか!もっ としっかりしろよぉ〜!! keywords: プレート サパタ ファリアス アバン リベルター |
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| Kay'n wrote on May 21. 2006, 17:12 GMT | ||
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「アンリー、アーセナルと4年契約更新」のニュースは、勿論喜ばしいもの の、私にとって、さほどのビッグニュースでは無い。 今シーズン、「アンリー、バルセロナに移籍か」の噂は、主にスペインサイ ドのリークによってまことしやかに囁かれ、アンリーもこれを上手く利用し ながら、チームにプレッシャーを掛けてきた。「過渡期」「世代交代期」等 という言い訳に甘んじず、飽くまで勝利を目指す為のプレッシャーを。 「アーセナルが欧州No.1を本気で狙えるチームかどうか」は、アンリーに とって大きな問いだっただろう。この問いの答えが「Yes」である事を、私 は信じてきたし、「Yes」である事が、アンリーの理想であるはずだ、と、 私は信じてきた。 決勝進出が決まると、メディアは「もしアーセナルが優勝すれば、目標を果 したアンリーは、心置きなくバルセロナに行くだろう」と言い始めたが、こ の憶測は間違っていた。 「決勝の試合は、私が知りたかった或る事を、再確認させてくれた --- このチームで、何処まで行けるのか、を。敗戦はしたものの、チームは、 ハートとクォリティを見せた。非常に誇れる事だと思う。」 もし優勝したなら、ハートとクォリティに「結果」も加えられた訳だから、 アンリーの結論は変わらなかっただろう。将来に渡って、アーセナルがバル セロナよりも優れたチームであることを、アンリーは誰よりも理解している。 * * * むしろ私が目を引かれたのは、このニュースを受けたイングランドのフット ボールファン達の反応である。 「アンリーのいないプレミアなんて考えられない」(ミドルズブラファン) 「彼のようなプレイヤーは、他にいない」(レスターファン) 「プレミアには彼のようなプレイヤーが必要だ。我々のゴールが割られる としても!」(リヴァプールファン) 「もし我々がワトフォードに勝ったら、アンリーともう4シーズンやれ る!」(リーズファン) 「リヴァプールファンだけど、プレミアにとって凄いことだ」(リヴァ プールファン) 「マンUファンだけど、素晴らしいニュースだ。アンリーのような能力と 才能とスポーツマンシップを持ち、手本になれるような選手が、プレミア にはもっと必要だ」(マンUファン) 全世界を見渡して、ライヴァルチームのファンにまでこう言わせてしまうよ うな選手が、他にいるだろうか?そしてアンリーもまた、イングランドの ファン、中でもアーセナルファンが世界最高である事を知っている。 「水曜日、決勝に負けたが、それでもファンは我々の名前を歌ってくれて いた。他の国のサポーターなら、怒っててさっさと帰ってしまっただろう。 しかしアーセナルファンは、我々が全てを出し尽くした事に敬意を表して くれた。2年前、我々は4-2でマンUに負けた。これがイタリアだと、も し最大のライヴァルチームに4-2で負けたりしたら、ファンはスタジアム の外で我々を待ち構え、酷い振る舞いをするだろう。が、ここイングラン ドでは、ファンは拍手し、今日は相手の方が優っていた、と言うんだよ。」 |
![]() 記者「バルサやレアルでチャレンジしないのは、 野心に欠けるのでは?」 アンリー「リーグを無敗優勝し、FAカップを優勝し、 CL決勝に初進出する事が“野心の欠如”というな ら、そう言う人はここに出て来て、同じ事をやっ てみればいい。」 | |
| プレミア全てのクラブのファンがそうだとは言えないが、その通りだ。そし てティエリー、日本のアーセナルファンにも、そういう者はいるんだよ。で は何故、アーセナルのファンはそうなのか?それは彼等が、フットボールの 本質と、アーセナルのフットボールをよく理解しているからであり、同時に、 フットボールの本質を理解出来ない者、スター選手の個人技しか見えない者 は、他クラブの方が魅力的に見えてしまい、アーセナルのファンにはなれな いからである。 keywords: ティエリ・アンリ ベンゲル |
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| Kay'n wrote on May 20. 2006, 13:04 GMT | ||
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ティエリー・アンリーは、昨日の試合前、こんなことを語っている。 「欲望と怒りが、私のプレイの源泉だ。人々は怒りを恐れるが、時に人は怒 りを表現しなければならない。私は怒りを恐れず、怒りで自分自身をポジ ティブな方向に持って行く。怒りをこのように統制出来る事は必要であり、 怒りが無かったなら、今の私は無いだろう。」 アンリーのこのような哲学は、私が最も共感を覚えるものだ。私自身、既存 の下らない音楽商品やテレビ番組に対する怒りが、仕事のモティヴェイショ ンとなってきたし、フットボールに関して世間で垂れ流されている無知蒙昧 で間違ったコメントやレッテルに対する怒りが、このページの記事を書くモ ティヴェイションともなっている。 * * * UEFA チャンピオンズ・リーグ決勝、バルセロナ v. アーセナルに関して、確 かに残念だったことはたくさんある。 バルセロナのユニフォームを着て写真に撮られた線審が試合直前に別の審判 に交代させられるような、馬鹿なノルウェイ人審判団が、何故かこの最高峰 の試合を担当した事。バルセロナの選手達の犯した度重なるファウルに対し て警告が与えられなかった事。主審が、オレゲールに対しては指で「これで 3度目だぞ」と示しながら1枚目のイエローカードを見せたにも関わらず、 エブーエに対しては「1度目」から気前よくカードを出し、アンリーに対し ては、ファウルの被害者であるにも関わらず加害者と看做した事。バルセロ ナの1点目、ラーションがボールに触った時点でエトーはオフサイドだった にも関わらず見逃された事。バルセロナの選手は「女のようにダイヴィング を繰り返した」事。ベレッチによるバルセロナの2点目以降、残り10分以上 を、バルセロナは自陣でのパス回しによる時間稼ぎに終始し、フットボール をしようとしなかった事。そして何よりも、18分にレーマンが退場し、アー セナルは70分以上も、10人で戦わなければならなかった事。 しかしながら、この試合に関して語られるべき事は、上のような事では無い。 37分、キャンベルのヘッドによる先制を導いたアンリーのFKは、エブーエの ダイヴィングがもたらしたものであり、これも残念な事実のひとつだが、審 判の能力の低さによって得た被害と恩恵を天秤にかけながら、この試合を語 るべきでは無い。 また、件の退場シーンは、レーマンを必ずしも責められない。レーマンはあ のタイミングで飛び出す必要があった。足はボールに向かっていた。エトー が右に躱した為、エトーの足がレーマンの手の位置にきた。この時点で、失 点覚悟でファウルを避けるべきなのか、退場覚悟で失点を避けるべきなのか、 瞬間的に正しく判断することは、実は難しい。アルゼンチン・リーグ クラウ スラ第11節のスーペル・クラシコに於いて、ボカ 0-1 リーベルで迎えた66 分、ガジャルドと1対1になったアルゼンチン代表正GK、ボカのアボンダン シエリは、ペナルティ・ボックス外で確信犯的にガジャルドに体当たりして 倒し、一発退場となった。1人少ないボカは、しかし、このシーンでの失点 を避けたおかげで、89分に同点ゴールを挙げ、引き分けに持ち込む事が出来 た。前半18分の時点では、このような判断は、確かに適当では無い。しかし、 もしアーセナルがその後、先制点を守り切って勝ったとしたら、多くの人が レーマンに感謝しただろう。全ては結果論なのである。 フットボールをよくわかっていない人は、レーマンを「戦犯」扱いするのだ ろうけれど、そもそもの問題は、自陣で完全にボールを保有していた流れで、 ジウベルトがフレブに出したパスが強過ぎ、高過ぎ、フレブが巧みに胸でト ラップしたボールが浮いて、エトーに奪われた事にある。攻撃態勢に入って いたファブレガスがロナウジーニョのチェックに戻るが、間に合わず、キャ ンベルがロナウジーニョのチェックに引きずり出されようとした瞬間、エ トーの飛び出しを許したのだ。ならば、ジウベルトが、このワンプレイで 「戦犯」なのか?それとも、再三の決定的シュートを決められず、70分以降 には足も止まりがちだったアンリーが責められるべきなのか?語られるべき 事は、こんな事では無い。 |
![]() 怒りを胸に、前に進め。 | |
| この試合に関して語られるべき事。それは、11人で戦っていた前半18分ま では、アーセナルの攻撃が、「世界最高の攻撃力を持つ」とかいうバルセロ ナを圧倒していた事であり、10人になってからもアーセナルはその集中を切 らさず、素晴らしい守備を持続させた事である。1対1では悉く勝ち、ロナ ウジーニョやジュリーやエトーにほとんど何もさせなかったアシュリー・ コール、エブーエ、トゥーレ等の素晴らしさであり、退場シーン直後、捨て 鉢なプレイに陥ろうとしていたエブーエに駆け寄って正しく導いたアンリー のキャプテンシーであり、左サイドを攻め込まれたシーンではバックライン まで守備に駆け戻っていたリュングベリの献身であり、デコやファン・ボメ ルを易々と翻弄していたファブレガスのテクニックである。 「アーセナルの攻撃的スピードを、バルセロナはファウルで止める事 しか出来ず、10人となったアーセナルの守備的瞬発力に対して、バ ルセロナはオフサイド誤審を含む2得点しか挙げられず、最少得点差 で勝つ事しか出来なかった。」これが事実であり、語られるべきこの試 合の総括である。 バルセロナが弱いチームだとは言わない。が、アーセナルはバルセロナより 優れている。世間で、フットボールをよくわからない人々が両者に対して貼 る様々なレッテルは、全て間違っている。 「このような敗戦を受け入れる事は、難しい。」その通りだ。受け入れる必 要は無い。敗戦を受け入れず、怒りを胸に、来年、自らが優れている事を、 今度は誰にでもはっきりとわかる形で、証明すればよいのだ。我々は「夢を ありがとう」なんて言わない。チャンピオンズ・リーグ優勝は、決して「夢」 では無い。アーセナルにとって実現可能な、現実的目標である。最悪な状況 に苛まれた今シーズンよりも、あとワンステージだけ、上に行けばよいのだ から。 アーセナルは、「敗者」では無い。誇り高き、怒れるファイナリストである。 keywords: ティエリ・アンリ セスク エブエ バルサ シミュレーション |
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| Kay'n wrote on May 18. 2006, 11:59 GMT | ||
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